北野的読書日記

岩波文庫を中心に、読んだ本の感想を書いていきます。よろしくお願いします。

「孫氏」

孫子」は春秋時代に書かれた中国の兵書です。最近本屋のビジネス書コーナーで関連本がよく置かれているような気がします。ちょっとしたブームなのかもしれません。

読んでみました。

結論から言うと、なんだかあんまり入ってきませんでした。
兵書なので、人を使う立場の人にとっては目からウロコなことが書かれてあるのかもしれませんが、特に操る人もいない僕には全く響きませんでした。
孫子」がつまらないと言っているのではなく、33歳の僕には響かなかったということです。部下がいるようは人にはおもしろく読めるのかもしれません。しかし悲しいかな僕はぺーぺーなので…

なるほど、と思うことも確かに書いてありました。
例えば、
(和訳)「戦闘しないで敵兵を屈服させるのが、最高にすぐれたことである」
とか
(和訳)「智者の考えというものは、[一つのことを考えるのに]必ず利と害をまじえ合わせてかんがえる。利益のある事にはその害になる面も合わせて考えるから、仕事はきっと成功するし、害のある事にはその利点も合わせて考えるから、心配ごとも解消する。」
とか、仕事で使える考え方かもしれません。

ただ、自分の上司にはあんまり「孫子」に心酔してほしくないです。

(和訳)「(自分の)軍をどこへも行き場のない状況の中に投入すれば、死んでも敗走することがない。」
そんなとこに放り込まれたくないです。

新訂 孫子 (岩波文庫)