北野的読書日記

岩波文庫を中心に、読んだ本の感想を書いていきます。よろしくお願いします。

2015-01-01から1年間の記事一覧

「銀河鉄道の夜」宮沢賢治

宮沢賢治の代名詞でもある表題作のほかに、14編の短編が集められています。一つ一つの短編に特徴があり、たくさんの「かわいい」、「おもろい」、「こわい」、「わけわからん」そして「美しい」が詰まっています。 どれもよいのですが、僕はやっぱり「銀河…

「ヘンリ・ライクロフトの私記」ギッシング

僕は本の本が好きです。 例えば読書法の本や、本棚の写真集や、ブックガイドみたいなのが好きです。 「ヘンリ・ライクロフトの私記」はそういった本の中で紹介されていて、ずっと読みたいと思っていました。 なんでも「読書」にまつわる傑作らしいのです・・…

「若きウェルテルの悩み」ゲーテ

ゲーテの「若きウェルテルの悩み」です。小学生のときに読んだ、手塚治虫先生の「火の鳥」の中でこの本が引用されていました。「どんな話なんだろう・・・」それから20年、ついに読みました!!思っていたとおりのストーリーと思っていたとおりの結末でし…

「君たちはどう生きるか」吉野源三郎

本屋で平積みされていて、目に止まったのがこの本との出会いです。池上彰さんがテレビで紹介したりして、結構知られるようになっていたようです。結果、平積みされ、この本と出会うことができました。僕はこの本が大好きです。おそらくこれからの人生の中で…

「孫氏」

「孫子」は春秋時代に書かれた中国の兵書です。最近本屋のビジネス書コーナーで関連本がよく置かれているような気がします。ちょっとしたブームなのかもしれません。読んでみました。結論から言うと、なんだかあんまり入ってきませんでした。兵書なので、人…

「濹東綺譚」永井荷風

永井荷風の「濹東綺譚」です。以前に、僕が好きなエレファントカシマシの宮本さんが雑誌の中で「荷風はすごい」と言っていて、興味を持ったのが、この本を読むきっかけです。古本屋で買ったのが5年前、それからずっと本棚でひっそりしていたのを、「あ、こ…

「遅読のすすめ」山村修

「遅読のすすめ」山村修 新潮社岩波文庫ぢゃないぢゃないか!はい、新潮社の単行本です。毎日30分、ちゃんと岩波文庫は読んでます。それ以外の時間に読んだ本です。少し前から「速読」がはやっていますが、あえての「遅読のすすめ」です。冒頭で夏目漱石の…

北野的読書生活

1日30分、毎日岩波文庫を読むと決めて、もうすぐ3ヶ月が過ぎます。マラソンが趣味なので、マラソンに例えると10キロ過ぎくらいでしょうか。毎日30分、必ず読むというのはなかなか苦痛でした。飲み会のあとも鼻ちょうちんを出しながら読んだり、外泊…

「森の生活」ソロー

ソローはアメリカの思想家です。その彼の代表作が、この「森の生活」です。この本を手に取ったきっかけは、僕が大好きな「3週間続ければ一生がかわる」の著者、シャーマンが強く勧めていたからです。僕が影響を受けた人に、影響を与えた人はどんな人??と…

「幸福論」アラン

アランの「幸福論」です。93の幸福についてのエッセイ集です。われわれが自分を愛する人たちのためになすことができる最善のことは、自分が幸福になることである本書からの引用です。この一文だけで、この本を購入した価値があるとは思いませんか?日本国憲…

「論語」孔子

今回はご存知、孔子の「論語」です。「論語」が書かれたのは今から約2500年前。孔子の言葉を弟子たちがまとめたものです。512の短文でまとめられた「論語」は孔子の名言集のようなイメージでしょうか。岩波文庫のものは定価900円でだいたい400ページくら…

「シッダルタ」ヘッセ

またヘッセしてしまいました。この本を選んだきっかけは、僕が大好きな本である「3週間続ければ一生がかわる」の中で、著者ロビン・シャーマが紹介していたからです。この「3週間続ければ〜」はタイトルは安っぽいですが、読みやすくてとても良い本です。…

「方法序説」デカルト

「われ思う、ゆえに我あり」この言葉は誰でも知ってますよね。この考え方が出てくるのが本著です。人々が真理を見つけるための方法を記しました。これが本著です。なので「方法序説」というタイトルです。デカルトは真理を見つけるためには、正しいかどうか…

「車輪の下」ヘッセ

この本は中学生のときに父に「読むべし」と言われていながら読んでいなかったものです。中学校の国語の先生も「読むべし」と言っていました。父と先生いわく、「思春期に絶対読むべき本」であると。僕はもう思春期ではないし、子どももいるし、中肉中背中年…

「生の短さについて」セネカ

岩波文庫、一冊目はローマの思想家セネカの著書です。この本を選んだのは自分の焦燥感(なんか知らないうちに33になってしまった!)とタイトルがマッチしていたのと、いかにも岩波文庫っぽかったからです。「人生は短い」はよく聞かれる言葉です。しかし、セ…

岩波文庫マラソン

2015年です。今年は趣味の「読書」に対して、きちんと取り組もうと誓う僕です。僕は現在33歳。娘が生まれて嬉しい反面焦りもあります。それは僕ははたして、ちゃんとした大人になっているのだろうかということです。子どもではないし成人してるので大人なの…