「方法序説」デカルト
「われ思う、ゆえに我あり」
この言葉は誰でも知ってますよね。この考え方が出てくるのが本著です。
人々が真理を見つけるための方法を記しました。これが本著です。なので「方法序説」というタイトルです。
デカルトは真理を見つけるためには、正しいかどうかが疑わしいものはとりあえず取り除こうと考えます(方法的懐疑)。そうして残ったものは真理であるし、疑わしいものはじっくり検証しようと考えます。
疑わしいものはたくさんあるけど、こうして自分が考えているってことだけは疑いようがないですよね、というのが
「われ思う、ゆえに我あり」
です。
哲学という言葉には、難解なもの、そのくせ実用的ではないもの等のイメージがあります。
この本を読むに際して、僕はすごくビビってました。理解不能で眠くなるのではないかと。
「われ思う〜」が有名過ぎますが、この本には他にも素敵な思考が詰まっています。
あらゆるものに対して懐疑的な姿勢でのぞむとしたら、日常の生活に支障をきたしそう…そこでデカルトは、判断を保留にしたとしても行為は停止しないよう、幸福に生きられるよう、3つのルールを決めます。
① 法律と慣習に従う
② 一度やると決めたら、信じてやる
③ 環境ではなく、自分自身を変える(運命よりも自分に打ち克つ)
この本を読んで、デカルトの真摯さ、それゆえの孤独…様々なことを感じました。今、「近代哲学の父」を身近に、親しく感じています。
- 作者: デカルト,Ren´e Descartes,谷川多佳子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1997/07/16
- メディア: 文庫
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